代表理事からのメッセージ

学会連携委員会 担当理事
代表理事 福原俊一
学会連携委員会 担当理事
代表理事 福原俊一

日本臨床疫学会は、クリニカルマインドとリサーチマインドを有する医療者*のための学会です。(*医療産業の方々も、医療に貢献していると言う意味で医療者に含めています)
臨床疫学は、医療者が診療現場において想起する診断・治療・病態に関する未解決かつ切実なリサーチ・クエスチョンに科学的に答えるための学問といえます。臨床疫学の大家の一人、David Sackett氏は、臨床疫学をBasic Science for Clinical Medicineと位置付けました。
  世界の臨床疫学の歴史は約60年と比較的短いですが、その起源は約300年前のスコットランド医学、約130年前のオスラー医学に遡ることができます。一方で、日本の臨床疫学は約30年と短く、その期間、医療者が本当にやりたい研究ができるようになったのは最近10年間ぐらいに過ぎません。
 臨床疫学は簡単ではありませんが、多忙な医療者に、考え、悩み、創造する自分だけの自由な時間と空間を提供します。そして医療者を元気にします。日本臨床疫学会は、そんな元気な医療者に、日ごろの研究活動の成果を持ち寄り切磋琢磨する場を提供します。また、最新の知見を学ぶ資源や、出会い・交流の場も共有します。
  独立した研究者になるためには、長い時間と試行錯誤の反復を要します。その辛く、しかし楽しい旅路を進む医療者の皆様と、日本臨床疫学会は一緒に歩きたいと思います。